ISO 14644-1 粒子濃度別空気清浄度の分類
概要
ISO 14644-1規格は、ヘルスケア、製薬、食品、医療機器、および航空宇宙関連の製造業など、様々な業界に適用されています。この国際規格は、クリーンルームおよび制御環境下における空気の清浄度クラスを、空気の体積中の粒子数または濃度と関連させて定義しています。粒子測定方法には、計算によるサンプリング位置の選定を取り入れることが必要とされています。
範囲
パート1では、気中浮遊粒子濃度に関連した、クリーンルーム認定についてのガイドライン、仕様および規則が述べられています(累積分布の規準となるサイズの範囲:0.1 µm~5 µm)
最近の改訂内容には以下が含まれます
- ISOクラス5の表から5ミクロン超の粒子を削除-ISOクラス5の5ミクロン以上は、GMPグレードBと同じ
- サンプリング位置の選択と数については、収集したデータの評価も含めて、より一貫性のあるアプローチを採用
- 各サンプリング位置を個別に処理
- サンプル測定数が低い(2~9)場所についての95%上側信頼限界(UCL)を削除
- 光散乱方式の気中パーティクルカウンターはすべてISO 21501-4準拠に校正
ISO 14644-2モニタリングおよび試験
重要なパラメータや設定作業および警告音のモニタリングを含む新たな判断において、ISO 14644-2では、各企業がリスク管理プロトコルを用いて定期的な分類試験のスケジュールを立てることを許可しています。所定の試験は、現場における日々のデータに重きが置かれたものとなり、これが規制準拠の維持に必要な適切な試験や頻度の決定に用いられることになりました。
ISO 14644-1空気の清浄度分類
クリーンエリアの分類規準(0.5 um 個/ft3) | ISOの等級** | >0.5 µm 個/m3 | 微生物学的活性の空気処置基準値*** (cfu/m3) | 微生物学的な沈降プレートの処置規準値(直径90 mm;cfu/4時間) |
100 | 5 | 3,520 | 1∞ | 1∞ |
1,000 | 6 | 35,200 | 7 | 3 |
10,000 | 7 | 352,000 | 10 | 5 |
100,000 | 8 | 3,520,000 | 100 | 50 |
*作業期間中に曝露物質の周辺で測定したデータに基づく分類;USA cGMPで定義される
ISO 14644-1では、各種業界のクリーンルームについて、統一された粒子濃度の値が示されています。ISO 5の粒子濃度は、クラス100に等しく、またEUのグレードAともほぼ同等です。
**数値は環境品質における推奨レベルを表します。クリーンルーム・オペレータが、オペレーションの性質または分析方法に応じて、これとは異なる微生物活性レベルを設定することが適当とみなす場合もあります。
***沈降プレートの追加使用はオプションです。
クラス100(ISO 5)環境のサンプル数(∞)では、通常微生物学的汚染物質は回収されません。