FDA ALCOAガイダンス
FDAが2003年に公表した21 CFR Part 11のデータインテグリティルールの施行に関するガイダンスにおいて、FDAはALCOAという頭字語を用い、データインテグリティの適正規範を、A:データの所有者・帰属・責任が明確であること、L:データが判読でき、理解できること、C:データの生成と記録が同時であること、O:データが原本であること・複製や転記ではないこと、A:データが正確であること、と定義しています。

Attributable:帰属性
帰属性とは、記録において、測定を行った装置/人と記録とを関連づける電子「署名」が含まれていなければならず、おおもとの試験へのリファレンスと、それらの日時も含まれていなければならないという意味であると解釈することができます。すなわち、これは、システムにログインするユーザの電子署名を意味しています。電子署名形式の管理は施設固有のものでよく、通常はMicrosoft Active Directoryコントロールを用いてIT部門によって管理されることが多いです。オンライン装置をActive Directoryコントロールに従って構成し、施設固有のルールに従った正しい電子署名形式で電子署名が行われるようにするのが理想的です。
Legible records:判読性
記録は、当然ながら、読みやすいものであることが必要です。すなわち、手書きの記録は認められません。さらに、FDAは、将来的なアクセス性と可読性を確保できるよう、多くのコンピューティング形式で読み取れるオープンな形式で電子記録を保管することを推奨しています。FDAの推奨は、PDF、XML、SGMLなどの一般的な形式です。
Contemporaneous:同時性
同時性とは、サンプルの測定後、ただちに電子記録を作成しなければならないという意味です。すなわち、紙の記録を手で転記する方法は良いやり方ではなく、また、紙の記録を作成しておいて、後の時点または後日、手で電子形式に転記するという方法も良いやり方ではありません。
Original:原本性
ある形式から別の形式に試験結果を転記する作業には、当然、危険が伴います。複数の紙の記録を電子形式にスキャニングすることでさえも、重複や誤スキャンのリスクがあります。そのため、FDAは、試験終了時に生成されるオリジナルの記録を電子記録とすることを推奨しています。手で転記した記録が、最もリスクが高いことは明らかです。この時、ヒューマンエラーが起きる可能性は最大となります。
Accurate:記録の正確性
最後はALCOAのAです。電子記録は、当然、正確でなければなりません。すなわち、こうした電子記録を収集するプロセスが堅牢であることが必要で、ヒューマンエラーのおそれのある手計算やデータの手入力は避けなければなりません。正確性がALCOAの「A」です。オンラインの装置で生成される電子記録には、データと、測定に用いた装置や測定日時とを結びつける情報が含まれていなければなりません。
ベックマン・コールターの装置は、ALCOAへの準拠を推進するようにデザインされています。詳細は以下をご覧ください。