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製品モデル
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概要
磁性ビーズ式のAMPure XPは、DNAシーケンス、各種PCR、マイクロアレイ、その他の酵素反応など様々なゲノミック アプリケーションにおけるDNA精製に最適です。SPRI磁性ビーズ技術は、任意の核酸のサイズのみを選択的に磁性ビーズに結合させることが可能です。
DNA精製用途
100 bp以上のPCR産物を、高収量で精製
dNTP、プライマー、プライマーダイマー、塩類、その他夾雑物を効率的に除去
結合するDNAサイズの制御
精製収量、再現性、スピードを最大化し、NGSワークフロー全体を効率化する AMPure XP は、現代のゲノム アプリケーションの厳しいニーズを満たし、データの損失リスクを最小限に抑えます。イルミナ、オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ、PacBio、サーモフィッシャーサイエンティフィックなど主要各社を含め、200を超えるNGSライブラリー調製キットのプロトコルで採用されています。
仕様
サンプル | PCR産物、DNA断片 |
精製標品 | DNA |
収量 | 100 bp以上のPCR産物では通常 60-90%、多くの場合で70-90% |
ビーズ比率 | 精製にはサンプルの 1.8倍容、その他の比率についてはこちら |
様態 | 液体 |
容量 | 5 mL, 60 mL, 450 mL |
アプリケーション | PCR産物精製、DNA精製、NGSライブラリ クリーンアップ |
実験形式 | オートメーション、マニュアルともに対応 |
基盤技術 | SPRI 磁性ビーズ技術 |
保存温度 | 4 °C |
パフォーマンス データ
AMPure XP が高収量を維持しながら、試薬比率(AMPure XP/サンプル)によって得られるDNAサイズが異なることを示しています。

チャートの色 | ビーズ比率 |
ピンク | Input |
赤 | 1.8 x |
青 | 0.9 x |
緑 | 0.7 x |
水色 | 0.6 x |
貴重なデータを失わないために
重要なプロジェクト/実験でこそ、DNA精製試薬としてAMPure XP を選んだほうがよいでしょう。精製工程でのサンプル損失は、そのまま重要データの損失につながります。AMPure XP を使用すれば、他の精製試薬と比べて、ゲノム/遺伝子情報を最大で34%も失わずに済みます。
左の図は、NGS各工程(核酸抽出、ライブラリ調製、ライブラリ精製、シーケンス)におけるの相対的なコストを示しています。コストは、2017年の市販キットおよび試薬の平均価格に基づいて算出しています。精製効率は、既知量のDNAサンプルに対して精製を行った後、PicogreenによりDNA収量を蛍光定量することにより算出しました。次に、AMPure XPおよび他の精製キットの収量データから、様々な市販のライブラリー調製キットでの調整効率への影響を計算しました。
ワークフローと自動化
AMPure XP ワークフロー

- 磁性ビーズにDNAを結合させる
- 磁石に磁性ビーズを結合させ、夾雑物を除去
- 磁性ビーズを70%エタノールで洗浄し、さらに夾雑物を除去
- 磁性ビーズからDNAを溶出
- 精製DNAを新しいプレートに移す
AMPure XP は、サンプル数に応じて、手動実験または自動分注機を使った自動実験の両方でで行うことができます。
右の表では、48サンプル、96サンプル、384サンプル(96ウェルプレート4枚)の精製を行うのに必要な手作業時間と合計時間を分単位で示しています。
弊社自動分注機 Biomek i5 Multichannel での AMPure XP の自動化の詳細については、アプリケーションノートをご覧ください。
手動実験 | 自動実験 | |||
---|---|---|---|---|
Batch Size | 48 | 手作業時間 | 25 | 5 |
合計時間 | 25 | 22 | ||
96 | 手作業時間 | 30 | 5 | |
合計時間 | 30 | 22 | ||
4 x 96 | 手作業時間 | NR | 10 | |
合計時間 | NR | 46 |
NR = Not Recommended
よくある質問
AMPure XPはDNA/RNAの両方に結合することができますが、RNAClean XPがRNase free条件下で製造・QC確認されているのに対し、AMPure XP はRNase freeを担保していません。
AMPure XPは、ボトルに記載された保存温度で製造・試験されており、その温度でのみ性能を保証することができます。
ベックマン・コールター ライフサイエンスによる、AMPure XP 技術資料は こちら。
他の組織によって開発されたAMPure XPを用いたDNAサイズセレクションのプロトコルも存在しますが、弊社では性能の保証やこのアプリケーションのサポートはいたしません。DNAサイズセレクション専用に開発された SPRIselectのご使用をお勧めします。AMPure XPとSPRIselectの違いについては、こちらのページをご覧ください。
いいえ。持ち込まれた磁性ビーズは、下流の酵素反応に悪影響を与えません。
可能ですが、溶出量が減ると収量が低下します。また、磁性ビーズが磁石に届かない場合には、磁性ビーズの持ち込みを避けるため、溶出液の一部をウェルに残す必要がある場合があります。磁性ビーズは、必ず溶出液に完全に懸濁してください。
磁性ビーズの核酸結合能は非常に高く、少なくとも核酸 7 μgをAMPure XP 1 μLに結合させることは可能です。しかし、この場合にはDNAにより粘度が高くなり、ピペッティングが困難になります。
収量は、フラグメントサイズ、サンプル量、サンプル濃度、溶出量、その他のいくつかの要因に依存します。理想的な条件下では回収率は90%に達しますが、最適でない条件下では60%にまで低下することもあります。
弊社の磁性ビーズは、結合、洗浄、溶出のための多因子平衡化学に従っています。結合バッファーは、磁性ビーズ表面上の結合部位(官能基)での核酸の結合を促進し、洗浄ステップはこの結合を保ちながら夾雑物を可溶化して除去します。溶出は磁性ビーズと核酸の結合状態を解き、精製核酸が溶液に遊離します。
最後のエタノール洗浄を除去した後、溶出バッファーを加える前に、乾燥工程を入れることができます。ゲノムDNAのような高分子量の場合には収量が低下するため、この乾燥工程の実施は推奨されません。40kbまでのDNA断片に関しては、乾燥工程を行うことができます。
他にもご不明な点ございましたら、お気軽にお問い合わせだください。
引用文献
AMPure XPは、21,000以上の論文で引用(Google Scholar)され、Science、Nature、PNASの論文でも引用されている。ここでは例として2つの論文を紹介します:

Greenwald WW et al. Subtle changes in chromatin loop contact propensity are associated with differential gene regulation and expression. Nat Commun. 2019 Mar 5;10(1):1054. doi: 10.1038/s41467-019-08940-5.

Peffers MJ et al. Transcriptomic profiling of cartilage ageing. Genom Data. 2014 Mar 19;2:27-8. doi: 10.1016/j.gdata.2014.03.001.
技術資料
製品および実証されたアプリケーションは、診断手順での使用を意図したものでも、検証されたものでもありません。