ホワイトペーパー:脂質ナノ粒子(LNP)研究ガイド
はじめに
脂質をベースとした薬剤送達(LBDD)システムは、幅広い用途で活用することができ、標的とする細胞や組織に様々な生理活性分子を送達するために使用されています。従来の薬物送達システムに比べ、LBDDシステムでは、生体内での薬剤の安定性や生物学的利用能が向上し、薬物分布の最適化が得られるという利点があります。脂質ナノ粒子(LNP)はLBDDシステムの1つで、オリゴ核酸をベースとしたワクチンや遺伝子治療などの研究分野において重要な進歩を遂げています。薬物送達で使用される一般的なオリゴ核酸としては、mRNA、siRNA、プラスミドDNAがあります。これらを薬剤として機能させるためには、生体内でのリボヌクレアーゼによる分解、腎クリアランス、免疫応答に耐える必要があります。これらのオリゴ核酸製剤をLNPでカプセル化することで、このような生体での分解反応などを受けることなく、有効性を維持したまま製剤を標的組織に届けることが可能になります2 。mRNA をLNPに内包したLNP-mRNAは、体内での分解反応からmRNAを保護することができます。現在、ほとんどの新型コロナウイルス感染症ワクチンは、LNP-mRNAが基本的な構成となっています。また遺伝子治療分野においては、遺伝性アミロイド生成性トランスサイレチンアミロイドーシスの原因物質であるトランスサイレチンを標的としたsiRNA(干渉RNA)であるパチシランの薬剤送達にもLNPが使用されています。この場合、LNPによって、体内を循環中のsiRNA製剤の保護に役立つだけでなく、肝細胞への薬剤送達ならびに細胞内への取り込みを向上させます。
LNPの構造
LNPは通常、イオン化可能なカチオン性脂質、グリセロリン脂質、ステロール脂質、およびPEG化脂質からなる脂質単層シェルが、水相と逆ミセルで構成される内部コアを取り囲む構造になっています。これらのLNPの構造要素は、オリゴ核酸ベースの薬物のカプセル化と薬物送達に特有の役割を果たします。
LNPの構成(表面電荷、サイズ、脂質含有量など)を変更することで、LNPの薬物送達の成功率ならびに治療効果に影響を与えます。
オリゴ核酸は負に帯電していますが、一方、イオン化カチオン性脂質は低いpHで正に帯電しています。このため、これらが自 己集合することにより、オリゴ核酸のカーゴをカプセル化できる逆ミセルを形成します。イオン化可能な体内のpHで中性に 近い電荷を有しているため、細胞毒性を引き起こすことなくオリゴ核酸療法を行うことができます。
グリセロリン脂質は、LNP全体の電荷を決定する親水性の頭部と、2つの疎水性の脂肪酸アシルの尾部がグリセロール骨格に結合した分子です。中性のリン脂質は細胞膜との融合効率を高め、アニオン性脂質は、通常、低分子の送達や保存中の凝集を防ぐために用いられます。
コレステロールなどのステロール脂質は、膜パッキングの間隙部分を埋め、膜の構造を保全し、細胞膜との融合を促進し、オリゴ核酸のカーゴの細胞内への送達をサポートします。PEG(ポリエチレングリコール)化脂質は、血中での薬物送達を阻害する血清タンパク質の吸着を防ぎ、さらに細胞への標的指向や取り込み効率を改善するために使用される場合もあります。PEG脂質を組み込んでLNPの粒子サイズを大きくすることで、特定の標的臓器へのLNPの送達を改善することができます。
LNP製造技術の概要
一般的に、LNPは、脂質エタノール混合液とオリゴ核酸を含む酸性水溶液を組み合わせて製造されます。ラブスケールでLNPを製造するためのエタノールの混合方法はいくつかありますが、それぞれに長所と短所があります。
Figure 1: A: 核酸カーゴを内包したLNPの構造と、LNPに含まれる4種類の脂質の機能、B: LNP形成の過程
自動化したマイクロ流体デバイスとマイクロ流体チップを使用した場合、脂質エタノール混合物とオリゴ核酸水溶液の2つの流路から送液し、迅速かつ再現性の高い方法で混合することで、カプセル化効率の高い均一なLNP製剤を調製することができます。この方法はコストが高くなりますが、高いスケーラビリティを実現します。
連続混合下でのオリゴ核酸水溶液への脂質エタノール混合液の注入法(マグネチックスターラーまたは素早いハンドピペッティングによる)は低コストですが、マイクロ流体デバイスを使用した場合よりも、より不均一なLNP製剤が得られる傾向があり、また低いスケーラビリティとなります。
超音波(周波数20 kHz以上の音波)を使えば、マイクロ流体での製造中にLNP製剤を均質化することができます3。このような高周波の圧力波は、LNPエマルション内にマイクロバブルを生成しますが、その後崩壊してキャビテーション(流体内の圧力差により短期的に気泡の発生と消滅が起きる現象)を引き起こします。その結果、大きなLNP粒子は、薬物送達に適したより小さなLNPサイズダウンさせることができます。超音波を使用することで、ナノ粒子のサイズを調整し、カプセル化効率を高め、薬物放出プロファイル(バイオアベイラビリティなど)を改善することができます。また、マイクロ流体チップの目詰まりを防ぎ、混合効率とプロセスの安定性を改善します。
LNPの特性評価
パラメータ
薬物送達システムとしてのLNPの有効性に影響を与えるパラメータはいくつかあり、治療薬のカーゴのカプセル化と放出を最適なものとするため、それぞれのパラメータについて特性評価を行い、調整しなければなりません。2,5
- 脂質組成: イオン化可能な脂質に含まれる窒素:オリゴ核酸に含まれるリン酸(N:P)のモル比。このモル比は、粒子サイズ、多分散性、治療効果に影響します。臨床的に使用されているLNP製剤のN:Pのモル比は、多くの場合、3~6:1です。1,5
- カプセル化効率: :脂質:オリゴ核酸の重量比。カプセル化の効率(LNPに取り込まれる総オリゴ核酸重量の割合)に影響します。ほとんどのLNPで、脂質:オリゴ核酸重量比は10:1です1。マイクロ流体混合法により、カプセル化効率が最も高く、オリゴ核酸のを含まない中空のLNPの割合が最も低いLNP製剤が得られます。
- コピー数: LNP内にカプセル化されている核酸鎖(例えばmRNA)の数で、ペイロードキャパシティ(ペイロード収容量)とも呼ばれます2。核酸ペイロードとその分布は、カプセル化された治療薬の薬力学(PD)および薬物動態(PK)、送達効率に影響を与えます。特に遊離mRNAは毒性と免疫原性があるため、最終製剤のmRNAペイロードとその分布には厳密な特性評価が義務付けられています。これらの要因は、カプセル化効率を高めることで改善できます。
- 粒子径: :LNPの平均的な粒子径は、通常~20~100 nmです1。粒子径はカプセル化が可能な治療用カーゴの量に影響します。100 nm未満のLNPは内皮の細孔を容易に通過し組織に到達できますが、一方、これより大きな粒子は内皮を通過することができず、免疫応答を引き起こす可能性があるため、投与されたLNPの薬物動態(PK)も変わります1。小さな粒子は免疫系による排除を回避するため、通常、大きな粒子よりも体内での循環と半減期が長くなります。粒子のサイズは、調整法で押し出し法を用いるかによって異なります。
- 多分散性: 多分散指数(PDI)は粒子径分布の幅を示す尺度であり、PDI値が小さいほど均一(単分散)、大きいほど不均一(多分散)であることを示します。PDI値の範囲は0.0(完全に均一な製剤)~1.0(高多分散サンプル)です6。LDBBシステム(Lipid-Based Drug Delivery System)においてはPDI <0.3が許容範囲とされ、この値は均一な集団であることを示します6。PDI値は、標的組織でのLNPの蓄積能力に影響し、PDI値が低いと、安全性、安定性、整合性がより高いデリバリーシステムになります。プロセス開発や同等性/同質性評価の観点から、多分散度を定量化することは重要です。PDI値を下げるためには、脂質組成の変更、混合速度の最適化、調整後に押出法を追加するなど調整方法の変更を行います。
- 粒子濃度: :製剤中のLNP濃度。粒子濃度は薬物のバイオアベイラビリティに影響を与えます。研究開発ワークフローの試験間での同等性/同質性の結果を確実に得るためには、粒子濃度の定量化は必須です。LNPを定量可能な目的濃度まで調整するためには、超遠心分離による濃縮法か希釈法が用いられることがあります。
- 電荷: LNP全体の電荷。正に帯電させた粒子は強い免疫応答を誘発する可能性がありますが、イオン化可能なカチオン性脂質はで構成されたシェルを持ったLNPは生体中において中性付近の電荷をもつことができ、細胞毒性や免疫原性を引き起こす可能性が低いと考えられています。表面電荷を変えることで、LNPを特定の標的組織に誘導することも可能です。例えば、負の実行電荷を持つLNPを静脈投与することで、脾臓を標的とすることができます。
- 安定性: LNPの安定性は保存と性能に重要であり、最終的な医薬品の効能に影響します。平均粒径、PDI、脂質とカーゴの完全 性は、LNPの長期的な安定性に寄与する重要な要素です。1,6
- 流体力学半径: 脂質コアから溶媒側に伸長した水和層ならびにPEG鎖を含んだ粒子サイズ。過充填の粒子は流体力学的半径が一番大きく、一方、中空粒子では一番小さくなります。臨床的に使用されるLNPの流体力学的半径がこれらの中間の大きさに位置するため、有効性を確認するためには流体力学的半径の測定は不可欠であることが分かります。
解析
TLNPの特性評価に有用な解析法はいくつかあります。LNPの構造と機能についてより詳細な情報を得たい場合は、いくつかの手法を組み合わせることもあります。
1. 超遠心分析法(AUC)
Figure 2: A: AUCの概略図、B: サンプルおよび参照セルアセンブリを上から見た図、C: 検出モジュールは、サンプルの濃度を測定し、セクター長に沿ったロータの回転半径方向の距離に対して測定値をプロットします。この測定データは、経時的に取得されます。
AUCは、溶液中で、サンプルに含まれる中空LNPと臨床的に関連のあるLNPを迅速に識別する分析技術です。AUCによる密度マッチングならびに多波長分析などの解析法を使用することで、LNP製剤の成分情報ならびにLNPが内包する核酸の特性を高い解像度で解析することができます5。送達システム(脂質)とカーゴ(RNA)の密度は大きく異なり、これが沈降挙動に影響を及ぼします。この沈降挙動の違いを利用して、D2O またはこれ以外の水安定同位体を含むを異なる密度の溶媒の存在下で密度マッチング速度法による解析が行えます。また、AUCでは、脂質ナノ構造と核酸カーゴ(約260 nmの固有の吸収極大波長をもつ)との吸収スペクトルの違いを利用することで、これらの成分の分光学的な分離が可能です。
AUC は、極低温透過型電子顕微鏡 (クライオ TEM) 観察によって得られる粒子半径とは対照的に、溶液中で観測された粒子の流体力学的半径が決定できます。さらに、AUCは動的光散乱 (DLS) 法とは異なり、光の散乱強度の加重による粒度分布データは生成されません。AUC は、不均一性の高いサンプルでも高い分解能と感度での解析が可能で、沈降係数ならびに拡散係数を得ることができます。これらの値をもとに、成分比率、偏比容、モル質量、流体力学的半径、おおよその形状を導き出すことができます5。次に、モル質量を脂質とmRNAの割合でデコンボリューションすることで、LNPあたりのmRNAコピー数も計算することができます2。AUC による解析のもう一つの強みは汎用性の高さです。AUCはタンパク質や核酸、薬物送達担体、抗体、その他の生物学的製剤の研究で使用されています。また、AUCでは生理的条件下の水溶液中でナノ粒子を直接測定し、この測定データをもとに数値解析を行うことで、LNPの特性評価ができます。つまり、治療薬が患者に投与される可能性がある条件を反映させつつ、カプセル化された薬物やワクチンの生理学的機能に関する貴重な洞察を得ることができます5。
AUCによる解析では、純度、LNPへのmRNAの搭載比率、遊離mRNAの存在比率などの評価に適しており、データの分解能と得られる情報量の多さに関して、DLSやクライオTEMなどの従来方法よりも優れています。したがって、AUCによる解析は、臨床応用されるLNP製剤のルーチンな解析とバリデーションにおいて重要な選択肢となります。
ただし、AUCによる解析にはいくつか制限があります。例えば、密度マッチング速度法では、粒子内の溶媒密度と周囲の溶媒 密度が同一であることを前提としていますが、この前提は高濃度の賦形剤を含む製剤では成り立たない可能性があります2 。 さらに、この手法は、不均一なサンプルを測定した際に吸光度ベースラインに非常にセンシティブな影響が出ます。例えば、異なる溶媒を用いた沈降速度実験の間でのベースライン値が完全に一致しなかった場合、偏比容に大きな差が生じることから、解析データの境界分率にわずかなシフトが生じる可能性があります。溶媒成分の吸光度が時間不変ノイズに適切に考慮されていることを確認し、元の沈降速度実験を慎重にフィッティングすることや、境界分率に沿った分割数を減らすことによっても、解析データの境界分率のシフトを最小限に抑えることができます5 。
2. 極低温透過電子顕微鏡(クライオTEM)
極低温透過電子顕微鏡(クライオTEM)では、LNPの構造を近原子分解能で解析することができます。クライオTEMは、サンプルを非晶質の氷薄膜で凍結することで自然に近い構造を維持し、粒子を損傷する可能性がある氷結晶の形成を防ぎます。ガラス化した試料を載せた凍結グリッドをクライオ電子顕微鏡に移し、光の代わりに電子線を照射して試料を画像化します。電子線が凍結試料を通過すると、電子と粒子の相互作用により投影像が生成されます7。様々な角度から多数の高解像度画像データを収集し、高度な計算手法を用いて3次元像に再構成することで、LNPとその分子配置に関する詳細な構造情報が得られます8。
クライオTEMによるLNPの特性評価としては、非晶質の氷を急速に凍結させることで氷結晶の形成を防ぐことができ、化学固定剤を必要とせずにサンプルが自然に近い構造で保持されるため、水溶液中で粒子を自然に近い水和状態で画像化することができるという利点があります9 。また、クライオTEMが最小電子線量撮影法(試料への放射線損傷が最小限)であるため、X線結晶構造解析、核磁気共鳴(NMR)分光法、クライオ電子トモグラフィーなど他の下流測定技術と統合することで、粒子構造に関するより包括的な理解を得られます。
しかしながら、クライオTEMによるLNP解析においては、まず、クライオTEMではLNPのPEGの水和層を含んだ流体力学的半径は決定できず、粒子半径のみ決定できます。さらに、siRNA-LNPのような臨床応用されるカーゴを内包する一部のLNPの製剤では、カーゴの電子密度が異なるため、カーゴを内包するLNPと中空のLNPと区別することが困難な場合があるといったいくつかの欠点があります5,7。またクライオTEMではsiRNAの検出は可能ですが、siRNAに関する粒度分布の定量化はできません。クライオTEMは、通常、複数の2次元平均像(投影像)から3次元構造を再構成するため、完全でかつ高解像度の3次元構造情報を得ることは困難です。またサンプルによっては、粒子の不均一性や配向性などが原因で、近原子分解能での画像化が困難な場合もあります。最後に、クライオTEMには、サンプル調製、データ収集、画像解析の専門知識を持つ熟練したオペレータが必要であり、さらに従来のクライオTEMのデータ解析においては、複雑で、計算量が多く、解析結果が得られるまで時間を要することが知られています。幸いなことに、最近の自動化技術の進歩により、大規模なデータセットの効率的に取得して解析ができるようになり、マニュアル入力の少ないハイスループットなクライオTEM手法もサポートされるようになりました。
Figure 3: クライオTEMでは、サンプルを凍結することで本来の構造情報が保持されます。
3. 動的光散乱法(DLS)
動的光散乱法(DLS)では、流体力学半径を含む粒子のサイズと粒度分布に関する情報を得ることができます。LNPを含むサンプルにレーザー光が照射されると、ブラウン運動によって動いているナノ粒子からの散乱光の強度にゆらぎが生じます。検出器でこのゆらぎの経時的変動を測定し、検出器から得られたデータを自己相関関数によって解析します。自己相関関数は、散乱光を発する粒子の粒子サイズに対応する動的相関長に関する情報が得られるため、DLS解析において特に重要です。その後、DLSソフトウエアによって自己相関関数の減衰率を解析することで、サンプル中の粒子の分布の幅を表す多分散指数(PDI)が得られます。
概して、DLSは迅速かつ非破壊的な特性評価手法であり、少量のサンプルで評価が行えるため、LNP製剤の使用量が制限されている状況に適しています。また、粒径の変化に非常に敏感なことから、LNPのPDI変化の検出にも適しています。さらに、DLS装置は操作が比較的簡単で、大掛かりなサンプル調製が不要なため、利用できるリソースや経験レベルを問わず、様々な研究者が広く利用できます。
DLSによるLNP特性評価の主な欠点は、分解能が低く、同じサイズの中空LNPとカーゴを内包するLNPを区別できないことです5。そのため、LNPの充填度の不均一性の特性評価については、他の解析方法よりも解析能力が低くなります5。DLSでは、散乱強度により重み付けをした粒度分布の測定技術であるため、サンプル中に大きい粒子が混在すると強いシグナルが生じ、小さい粒子のシグナルがマスキングされる可能性があります。DLSは、均一なサンプルを測定する場合には最も正確で信頼性の高い解析データを得ることができますが、極めて小さいナノ粒子や大きな凝集体などが混在するサイズスペクトルの両極端な粒子では精度が低下します。そのため、PDIが高いサンプルや凝集体による干渉を受けるサンプルには、別の手法での追加解析が必要です。また、DLSは主に粒子の流体力学的サイズに関する情報を提供するものであり、粒子の形状や形態に関する情報は限定的にしか得られず、さらに、サンプルに混在する異なる成分を区別して解析することはできません。その結果、複雑な製剤では、計算で得たPDIをLNPのみに帰属させることはできません。
Figure 4: DLSによる粒度分布解析の概略図。ブラウン運動をしているサンプル中の粒子にレーザー光を照射し、光検出器が一定期間内の散乱光の強度の変動を測定します。ストークス・アインシュタイン方程式を用いて粒子の流体力学的直径を計算します。
| 解析手法 | 利点 | 解析制限 |
|---|---|---|
| AUC |
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| Cryo-TEM |
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| CICS |
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Table 1. LNP の特性評価が可能な3つの解析手法の主な利点と解析制限
おわりに
新しいLNP製剤に対する需要の高まりを背景に、LNP製剤のハイスループットな開発・スクリーニングワークフローの必要性も高まっています。AUCはLNP特性評価の強力な手法として注目を集めています。ベックマン・コールター ライフサイエンスは、分析用超遠心機を世界で初めて上市し、サンプルの物理化学的な特性解析の研究分野を先導してきました。これからも分析用超遠心機Optima AUCとともに、このダイナミックに前進を続ける分野の先頭を走り続けます。AUCは、マトリックスのない自然な状態で、様々な粒子を測定・解析を行うことができ、LNPの沈降係数、粒度分布、質量、流体力学的半径、不均一性、mRNA充填比率、純度ならびにおおよその形状情報など重要な解析結果を提供します。Optima AUCシリーズ(AおよびA/I)は、高い分解能と優れたS/N比を備えており、複雑なサンプルに対して様々な測定波長で測定・解析を行えることから、正確なLNP 製剤の特性評価を可能にします。
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