動画でわかる、分析用超遠心機の原理
分析用超遠心機(AUC)は、光学系を備えた特殊な超遠心機を使用し、生物学的に適切な条件下で溶液中の高分子の ライブモニタリングを可能にします。標準物質を必要としないマトリックスフリー環境で、 最小限のバッファ制約で 低濃度の粒子を検出することができます。
AUCは、吸光度と干渉検出システムを備えた特殊な超遠心機です。チャンバー内には ロータ、ランプ、リフレクター、レンズ フォトマルチプライヤーチューブなどの 光学系が収納されています。 サンプルを入れたセンターピースを ロータにセットし、分析します。
AUCには、沈降速度法と沈降平衡法の 2種類の解析法があります。 沈降速度では、高速回転によって粒子はセルの底にペレットが形成されます。 時間の経過に伴う分布の動きは 研究対象の粒子の沈降係数 拡散係数、溶質成分の有効質量、形状、分子量の計算に使用されます。沈降平衡法は低速で行われるため、セルの底にペレットが生成されることはありません。 沈降と拡散の同時作用により 分析セル全体に勾配が生じ 相反する力が釣り合うと平衡状態になります時間の経過に伴う分布の動きは、研究対象の溶液の分子量と均質性、 会合定数と凝集状態の計算にも使用されます。
AUCは、タンパク質、脂質ナノ粒子、 ペプチド、ポリマー、ミセル、リポソーム、 薬物コンジュゲート、ウイルスペイロードなどの 特性評価に使用できます。