コールター原理(コールターカウンター法)の基礎

Wallace H. Coulterは、インピーダンス測定を利用して粒子の数およびサイズを計測する技術を開発しました。1953年、Joseph R. Coulter JrとWallace H. Coulter兄弟は 、電気伝導度を測定することで細胞数を計測する方法(電気的検知帯法とも呼ばれます)を開発しました。この方法はコールター原理と呼ばれ、電解質溶液中に懸濁された粒子が細孔(アパチャー)を通過する際の電圧パルスの変化を解析します。このパルスの大きさが粒子体積に比例していることを利用して、微細粒子の粒子径と粒子数を、1秒間に何千も計測することが初めて可能になりました。

コールター原理は、今日では血液検査の98%で使用されており、血液学分野での標準的な方法として認知されております。その後、血液検査のみならず、細菌、酵母細胞、薬物、色素、トナー、食品、研磨材、金属など、数千にも及ぶ様々な生物検体や工業原料の物性評価に利用されています。

本ページでは、コールター原理の歴史からコールター原理を利用した粒子計測・細胞計測の基礎、アプリケーション例などをご紹介致します。