超遠心法によりナノ粒子を分級して 正確な粒子径を求める方法

ナノテクノロジー分野の研究においては、金属コロイド、インク、シリカ、ラテックスなどの合成されたナノ粒 子の正確なサイズを知ることが重要な鍵を握ります。 そのサイズの測定方法としては動的光散乱法がよく用いられます。 今回の実験では、超遠心分離法により大きなナノ粒子は沈降させ、より小さなナノ粒子のみを上清サンプルとし て分級し、そのサンプルをゼータ電位 ナノ粒子径測定システム DelsaMax PRO で測定することにより、正確 な粒子径を求めています。 

  

遠心前の粒子径測定

遠心前の測定手順と結果

超純水に 50 nm と 300 nm のラテックス標準 粒子を加えて、DelsaMax PRO で粒子径を 測定しました。

39.2 nm と 293.3 nm の 2 つピークが検出さ れています。

 

 

遠心後の粒子径測定

遠心後の測定手順と結果

上記のラテックス標準粒子溶液を 100,000 xg (42,000 rpm)で 10 分間遠心した後、その 上清を採って粒子径を測定しました。

300nm の標準粒子は沈降して、小さい粒子の ピークのみが検出されました。

 

 

考察

これらの測定結果により、超遠心分離法がナノ粒子の分級に有効な手段であることがわかりました。また、この実験では 遠心前の多分散しているサンプルであっても、正確な粒子径が求められていますが、一般的には、単分散しているサン プルの方が正確な測定ができます。その場合にも超遠心法の分級は有効な手段になると思われます。