Echoアコースティック微量自動分注機 は、物理的接触やチップによる分注を介さずに音波で液滴を射出し、ソースプレートの任意のウェルからディスティネーションプレートの任意のウェルに、2.5 nLという超微量の分注ができる高性能の微量分注機です。
Echoアコースティック微量自動分注機は 音響液滴射出(アコースティックドロップエジェクション:Acoustic Droplet Ejection = ADE)技術 を搭載し、創薬研究、サンプル管理、合成生物学、ゲノミクス、プロテオミクス、機能スクリーニングを含む幅広いアプリケーションにおいて、革新的なスループットを実現します。
Echo アコースティック微量自動分注機の利点
- Echo アコースティック微量自動分注機は、nLオーダーという超微量でも、高精度(CV< 8%)・高再現性(目標分注量からの偏差が<10%)の分注を実現。
- 希釈系列を使わず、直接希釈を行うため、希釈系列作成時のエラーリスクが低減し、データ品質が大幅に向上。
Echo アコースティック微量自動分注機は音波で液滴を飛ばすため、物理的接触がありません。チップを使用しないため、チップを用いる従来の分注と比較してクロスコンタミネーションやキャリーオーバーのリスクが低減します。
- 迅速な液体分注(最大700滴/秒)。
- 音響トランスデューサとディスティネーションプレートが連動して動作し、ソースプレート上の任意のウェルから、ディスティネーションプレートの任意のウェルへ分注。
- チップ交換が不要のため、チップ交換による実験中断なし。
アッセイの最少化により、以下のようなコストを大幅に削減できます。
- 実験行程をアコースティック分注プレート(ARP)を用いた実験に置き換えることで、化合物使用量を91%削減し、年間8,000 LのDMSOを節約。1
- 1536種類の新規化合物を合成するのに必要な原料化合物は、従来の数百 kgだったが、アコースティック分注により、約7mgまで低減し、溶媒は約20mgにまで低減。2
1 Green CP, Spencer PA, Sarda S. Drug Discov Today. 2021. 26(1):5–9. doi: 10.1016/j.drudis.2020.09.032.
2 Gao L et al. Green Chem. 2023. 25(4):1380-1394. doi: 10.1039/d2gc04312b.
- ダイナミックフルードアナリシス(動的液性解析:Dynamic Fluid Analysis = DFA)テクノロジーにより、液体特性に基づいた分注パラメータのリアルタイム自動調整ができ、さまざまなサンプルタイプで一貫した性能を担保。
- 複雑な分注方法の組合せ、マルチソースプーリング、ハイスループットスクリーニングに対応。
- 幅広いアプリケーションで利用可能。
- Accessシステムなど、他の装置とのインテグレーションが可能。
- プラスチック使用量87%削減、NGS前処理およびシーケンスコスト72%削減という実績。3
- 再利用可能なアコースティックサンプルチューブやマイクロプレートの利用からのチップレス分注に移行し、プラスチック廃棄物を削減。たとえば、 IDT社では、Echoの導入により、年間3,500万個以上のチップを削減。4
3 Torkamaneh D et al. Front Genet. 2020. 11:67. doi: 10.3389/fgene.2020.00067.
4 http://www.linkedin.com/pulse/reducing-plastic-pollution-one-tip-time-tom-speedy-jpvpe
Echoアコースティック微量自動分注機のモデル
Echo 650シリーズ
Echo 525
* Access SRS/DRS Systemなどの密閉型システムとのインテグレーションにより、相対湿度(RH)および温度の制御が可能になります。
**650T、655T、および対応モデル
Echoを中心としたカスタムラボラトリーオートメーション
ラボでの実験の多くは、単純に溶液を分注するだけではありません。ベックマン・コールターは、Echoを高度なラボラトリーオートメーションシステムへ進化させるソリューションを提供します。
- Access Solutions Group – 数千以上のカスタムラボラトリーオートメーションの経験がある専門家チーム
- 77社以上のサプライヤーが提供する400以上のデバイスを用いて、カスタムインテグレーションシステムを構築してきた 30年以上の実績
- 233以上のデバイスドライバ があり、多くのデバイスに対して迅速に対応
- 自動化スケジューリングソフトウエア、データ管理ソフトウエアなど、ラボラトリーオートメーションを支援する ソフトウエアラインナップ
- Echo Applications Protocols をスケジューリングソフトウエアに シームレスにインテグレーションし、変更は不要。

よくある質問
Echoでは、音波を用いることでチップレス・非接触で、ナノリットル単位の液体を移動します。このテクノロジーによって、サンプルへの物理的接触なしに、ソースプレートの任意のウェルからアッセイプレートの任意のウェルへの分注が可能です。Echoのアコースティックドロップエジェクション(音響液滴射出:Acoustic Droplet Ejection = ADE)テクノロジーの詳細は、こちらのページ をご覧ください。
Echo アコースティック微量自動分注機では、エンドユーザーによるキャリブレーションは不要で、設置後すぐに分注可能です。Dynamic Fluid Analysisテクノロジーを用いて、DMSOの水和状態やソースウェル内の体積変化など、液体特性の変化にも対応します。
ソースラボウェアとして、Echo 用のマイクロプレート と リザーバ が必要です。アッセイ用のデスティネーショプレートとしては、ほとんどのANSI/SLA 1-2004準拠スカートプレート(<16mm)が使用できます。マイクロ流体チップやスライドのようなラボウェアは、適切なアダプタと共に使用することで、デスティネーションとして使用できます。
音響エネルギーがサンプルを損傷することはありません。Acoustic Droplet Ejectionテクノロジーは、音波を利用して液体表面に波を形成し、そこからnLオーダーの液滴を分注先のウェル内に射出します。音響エネルギーは非常に穏やかで、製薬企業、バイオテック企業、バイオファンドリ分野のお客様も、核酸や抗体等の生物製剤の分注で活用しています。iPS細胞(iPSC)などの繊細な細胞も、この技術で分注可能です。5
5 Gérard A at al. Nat Biotechnol. 2020. 38(6):715-721. doi: 10.1038/s41587-020-0466-7
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対応製品・アクセサリ
本製品は、疾患等の診断への使用を意図しておらず、検証も行っておりません。ECHOは、米国およびその他の国におけるLabcyte Inc.の登録商標です。Labcyteはベックマン・コールター社の子会社です。その他すべての商標は、それぞれの所有者に帰属します。






