ハイスループットゲノミクスソリューションBiomek Echo One

ハイスループットゲノミクスソリューションBiomek Echo One は、Echoアコースティック微量自動分注機Biomek自動分注ワークステーションという2つのプラットフォームを組み合わせたソリューションで、次世代シーケンシング(NGS)用ライブラリの調製やハイスループットDNAアセンブリなどのワークフローを柔軟に実行し、堅牢で信頼できる結果を導きます。Biomek Echo Oneは、抽出、断片化、ライゲーション、ノーマライゼーション、プーリングなどのライブラリ調製工程と、遠心分離、振とう、加温などの必要なアクションをシームレスに自動実行します。

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ハイスループットゲノミクスソリューションBiomek Echo Oneの利点

ベックマン・コールターライフサイエンスは、数十年にわたって当社製品ユーザーや主要NGSキットメーカーと連携し、ゲノム解析自動化ソリューションの提供に取り組んでいます。

当社では、持続可能なワークフローへの取り組みに、お客様の声を積極的に反映しています。Echo-qualifiedソースプレートを使用した非接触型ラボウェアの再フォーマットにより、チップによる分注を削減します。Biomek Echo Oneの主要コンポーネントである自動分注ワークステーションBiomek i7は、マルチチャネルヘッド(Biomek Echo Oneには384ヘッドを標準搭載)と、さまざまなラボウェア(チューブ、リザーバ、プレートなど)からの多様なNGSライブラリ調製が可能なSpan-8の2つのピペットオプションを備えています。

アコースティック技術による微量分注と堅牢なライブラリ調製を組み合わせることで、NGSライブラリのコストを標準反応量でのコストの1/5~1/20 *に削減することが可能です。

*ミニチュア化レベルは、使用するキット、インキュベーション時間、総サンプル投入量など、さまざまな要因によって異なります。

Biomek Echo Oneは、Echoのみを使用するなど、柔軟な操作が可能です。ユーザーは、作業を行いながら、段階的にBiomek Echo Oneの使用経験を積むことができます。多数のプレート処理を伴う作業になった場合には、Echo単独の操作からBiomekワークステーションとの統合へと切り替え、自動メソッドを実行することも簡単に行えます。チームがより多くの経験を積み、自信が深まるにつれて、スループットと自動運転の時間も増えることでしょう。

非接触音響分注は、その特性により、プーリングやノーマライゼーションのような工程を従来法よりも最大100倍速く行うことができます。Echoアコースティックテクノロジーの詳細はこちら

Biomek Echo Oneは、今日のハイスループットなオミックス解析ワークフローに対応可能なだけでなく、将来のニーズに適合するよう拡張することができます。スループットのニーズの変化に合わせて、サーマルサイクラーやプレートリーダー等のデバイスを追加します。当社のAccess Solutions Group(ASG)は、30年以上、創薬、ゲノミクス、合成生物学におけるソリューションの自動化に取り組んでおり、これまで300以上のデバイスを統合した実績があります。ASGがあなたとあなたのワークフローの自動化にお手伝いできることの詳細については、こちらをご覧ください。

Biomek Echo Oneアプリケーションのハイライト

包括的なNGSライブラリ調製

こちらのアプリケーションノート‌‌に示されているように、‌Illumina Nextera XT DNA Library Preparation KitはIlluminaプラットフォーム上で配列決定を行えるよう、最大384個のサンプルをインデックス付けし、ペアエンドライブラリを調製します。このキットはマスターミックス試薬が含まれるため、マニュアルピペッティングによる最適化と手作業時間が削減されます。

このキットは、様々な小さなゲノム、アンプリコン、プラスミドなどにも対応しています。これまで、このキットは‌、 自動分注機Biomek i-Seriesでの自動化とEcho 525での小型化(20X)と効率化に成功しています。

qPCR反応のセットアップ

Biomek Echo One を初めて使用する場合は、EchoをEchoプレートリフォーマットソフトウエアで操作するスタンドアロンモードで‌簡単なワークフローから始めましょう。Echo ‌‌プレートリフォーマットソフトウエアの操作画面は直感的に使用可能で、分注に用いるソースウェルとデスティネーションウェルをすばやく選択できます。当社のお客様は通常、qPCRセットアップなどのシンプルなワークフローで入門トレーニングを行います。バッチモードでプレートを作製する段階まできたら、Echoを回転させてBiomekと向き合わせ、分注の前に遠心分離やプレートの振とうなどのステップを組み込んだEcho分注方法を実行します。本アプリケーションノートでは、Echoを使用したqPCR反応の自動化法について詳しく説明します。

バーコーディング、プーリング、ノーマライゼーションのためのコンビネーション分注を迅速に実行

CSVピックリストを作成して、バーコード化された各サンプルのモル濃度が等しい調製物を生成するために、デスティネーションラボウェアに分注すべき各ライブラリの適切な量を指定することができます。ソースウェル、デスティネーションウェル、プレート名またはバーコード(該当する場合)、および分注量をナノリットル単位で指定するだけです。ウェルごとに1列です。当社のお客様がEcho音響技術を使用して、384ウェルでの等モルプーリングおよびノーマライゼーションを迅速に実行している方法について詳しくは、こちらの論文をご参照ください。

核酸の精製を簡素化

ベックマン・コールターライフサイエンスは、20年以上にわたり、ゲノムサンプル自動調製ソリューションのリーディングプロバイダーとして、AMPure XP‌‌や‌RNAClean XP 試薬‌などの‌サンプル‌調製キットと組み合わせた堅牢な自動‌液体分注ソリューションを提供してきました。

ハイスループットゲノミクスバンドルソリューションBiomek Echo Oneを用いた場合、核酸の精製工程の自動化により手作業時間の短縮が可能です。また、セットアップと終了時以外はメソッドを終始自動で実行するオプションを使用して、スループットが向上します。詳細については、‌‌ ‌‌次の「メソッドの概要」をご参照ください。‌

*マルチウェルプレートマグネットは別売りです。

核酸エンジニアリングを加速

Biomek Echo OneソリューションのコアコンポーネントであるEcho 525とBiomek i7は、自動化に対応したラボウェアを使用してDNA /プラスミドのアッセンブリ、精製、コロニーのアコースティック分注による配列を自動化します。IDTやTwistなどのベンダーからEcho-qualifiedラボウェアに入ったオリゴやフラグメントを直接購入します。サーマルサイクラー、プレートリーダー、コロニーピッカーなどのデバイスを追加しソリューションをカスタマイズできます。

将来のワークフローの拡張

ベックマン・コールターは、85以上のNGSライブラリ構築、核酸の分離・精製の実証済みメソッドをBiomek i-Seriesで自動化してきました(こちらのMethod Cardをご参照ください)。私たちはメソッド自動化に有効なパイプラインを備えており、ベンダーやユーザーの皆様と協力して、ハイスループットワークフローの自動化における最新のニーズへの対応に努めています。

Biomek Echo Oneの主要コンポーネント

自動分注ワークステーションBiomek コンポーネント アコースティック微量自動分注機Echo 他社製デバイス
Biomek i7自動分注ワークステーション384ウェルヘッド アコースティック微量自動分注機Echo 525 自動マイクロプレート遠心機
Span-8 液体分注ヘッド Sliding-rotating turntable integration ATC 384ウエル自動サーマルサイクラー
384ウェル洗浄ステーション Echoプレートリフォーマットソフトウエア v1.8 振とうデバイス
Biomek v5.0 ソフトウエア Echoチェリーピックソフトウエア v1.8 冷却ALP
DeckOptix Final Check Insert swap station
Biomek Method Launcher

*96ウェルヘッドは別売りです。

Biomek Echo Oneの3Dモデル(インタラクティブ表示)

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リソース

アプリケーションノート

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アプリケーションノート

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NGSライブラリ調製用
自動化Method

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核酸抽出精製・各種前処理の自動化Method

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本プロトコルで示したメソッドはデモンストレーションのみを目的としており、ベックマン・コールターによる検証は行っておりません。本プロトコルに関して、ベックマン・コールターは、明示または暗示を問わず、いかなる保証を行うものではありません。これには特定目的への適合性、または商品性、あるいはプロトコルの特許権不侵害の保証を含みますが、これに限定するものではなく、その他一切の保証を明示的に排除いたします。このメソッドの使用はお客様の責任のみにおいて行われるものとし、ベックマン・コールターは一切の責任を負いません。疾患等の診断への使用を意図しておらず、検証も行っておりません。

ECHOは、米国およびその他の国におけるLabcyte Inc.の登録商標です。Labcyteはベックマン・コールター社の子会社です。その他すべての製品名およびブランドは、それぞれの所有者に帰属します。