Wallace H. Coulter(1913~1998)

Wallace Coulterの肖像

「科学は人類を救う」

Wallace H. Coulterは、コールター社の共同創立者、元理事兼社長であり、コールター原理の発見者として知られています。コールター原理は、液体中に浮遊する微細粒子の計測および粒径測定において最も広く活用されている原理です。コールター原理は、フローサイトメトリーにおける、実効性のある初の基本原理で、業界の成長の基礎となり、診断的医学研究の世界に抜本的な変化をもたらしました。

Wallace Coulterとその弟Joe(1995年11月死亡)は、シカゴの地下の一室から会社を創業して多国籍企業に成長させ、血液細胞の分析分野の診断技術において多くの画期的実績を残しました。Wallace Coulterが発明した技術は、労力が大きく不確実性の高い手動での血液細胞の計測を排除することで、医学研究および診断に革命的な変化をもたらしました。優れた技術の開発と優れた顧客サービスに向けたWallaceとJoeの取り組みを通じてコールター社は、ラボラトリー用のハイテク血液細胞分析システムのデザインと製造における業界リーダーとしての地位を確立しました。

1913年、アーカンソー州リトルロックに生まれたWallaceは、幼少期から電気と鉱石ラジオへの興味・関心を育ててきました。彼はアーカンソー州モンロー群の高校からミズーリ州フルトンのウエストミンスターカレッジに進みました。彼は後にジョージア工科大学で電子工学を学びました。彼のキャリアは、1934年にラジオ局のエンジニア-アナウンサーとして始まりました。1937年、WallaceはGeneral Electric X-Ray Corporationに入社して、販売およびサービス担当者としてマニラ、上海、シンガポールおよび周辺の島々を担当しました。1942年から第2次世界大戦終了まで、彼はニューヨークのPress Wirelessの電子開発部門で働き、後にRaytheon Manufacturing Companyで医療用電気装置の開発に携わりました。

1946年、Wallaceはシカゴに戻り、イリノイ・ツール・ワークス、およびMittelman Electronics Division of Century Steelで働きました。Wallaceは、余暇には電子エンジニアである弟のJoeと共に、シカゴにある彼らの地下室で実験をして長時間を過ごしました。この活動によってWallaceは、血液細胞などの微細粒子の計測および粒径測定を自動で電子的に行う方法である、コールター原理の発見に至りました。その後間もなくWallaceはコールターカウンターを発明しました。この発明は人生を通した画期的発明のきっかけであり、多国籍企業であるコールター社の成功の基礎となり、新たな産業の草分けともなりました。

1953年、コールターカウンターが米国での特許を取得後、WallaceとJoeは新たな細胞および粒子アナライザーの製造を開始しました。注文台数や販売台数は増え続け、1958年に2人はCoulter Electronics, Inc.を法人化して、1961年にはフロリダ州のマイアミに会社を移転しました。

1997年10月、コールター社はBeckman Instruments, Inc.に吸収され、現在はベックマン・コールター株式会社として知られています。ベックマン・コールター社の診断装置部門本部はカリフォルニア州ブレアに、ライフサイエンス部門の本部はインディアナ州インディアナポリスに置かれています。ベックマン・コールター社には世界中で総勢10,000人以上の従業員がいます。

Wallace Coulter クリントン大統領コールター社は血液学的分析における画期的な発明の歴史で知られており、最初の発明品であるコールターカウンターは、より正確かつ高速のCBC(全血計算)測定によって血液学的研究に抜本的な変化をもたらしました。WallaceおよびJoe Coulterはその後何年もかけて会社の生物医学研究事業を拡大させ、多くの優れた製品を開発しました。コールター社の発明には以下の発明も含まれています:貴重な診断情報を提供する自動血小板カウントのような、新たな血液パラメータ;労力を劇的に緩和する自動サンプル取り扱い機能;オペレータの安全のためのクローズドバイアルサンプリング;ヘマトロジーアナライザーにおける網赤血球およびCD4/CD8の定期的な検査、その他。

Coulter兄弟はモノクローナル抗体研究の先駆者でした。以降、モノクローナル抗体は、がん、リンパ腫、白血病その他の疾患の診断に役立つ可能性が非常に高いことが明らかにされてきました。現在会社では、業界向けに各種モノクローナル抗体および血球計算用試薬を幅広く提供しています。1980年代初期から、Wallace、Joe、およびコールター社はフローサイトメトリーのリーダーでした。フローサイトメトリーは、細胞がレーザーを通過する際の「サイン」によってそれらを特定する装置で、悪性腫瘍やウイルス活性の特定を容易にしました。

Wallace Coulterは発明家、科学者および事業家としての自身の活動によって、多くの賞を受賞しました。1960年、Wallaceは、自身の子ども時代のヒーローであるThomas EdisonやGuglielmo Marconiも受賞した、John Scott Award for Scientific Achievementを受賞しました。また彼は、1980年にIEEE Morris E. Leeds Award、1988年にFlorida Industrialist of the Year Award、1989年に M.D. BuylineのSAMME Lifetime Achievement Award、1989年にAmerican Society of HematologyのCertificate of Distinguished Achievement、および1989にはAssociation of Clinical ScientistsのGold Headed Cane Awardも受賞しました。1991年、Wallace Coulterおよびコールター社はマイアミのCenter for Health Technologiesの役員に任命され、1992年に彼はAmerican Institute of Mechanical and Biological Engineeringの設立フェローに選ばれました。Wallaceは数々の名誉博士号を取得しました。また彼は地域社会への寛容な態度や科学を通じた人類社会への貢献でも有名です。

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