Ⅲ. 直接免疫蛍光法 (ヒト全血)2-2

2.Wash

(2)全血ライジングキット (Wash)

サンプル処理 1~10カラー解析(FITC/PE/ECD/PC5/PC7/APC/APC A700/APC A750/PB/KO)

1. 準備
測定する患者検体ごとに試験管(12×75mm)を測定項目数+1本用意し、1本にコントロール、残りに抗体名をラベルします。
2.抗体の添加*1
抗体名をラベルした試験管に各抗体を規定量*1加えます。コントロールの試験管には、調べたい抗体に対応するアイソタイプコントロールを加えます。
3. 検体の添加*2
ヒト全血100μL*2を加え、Vortexでよく攪拌します。
4. インキュベーション
室温(20~25℃)、暗所で15~30分インキュベーションします。
5. 血漿の除去
PBSを2mL加え、 よく攪拌します。
500×g、5分間遠心し、上清を吸引除去します。
もう1回、繰り返します。
6. 溶血剤の添加*3
イムノライズ希釈液*3を各試験管に1mLずつ加え、よく攪拌します。
7. インキュベーション
室温(20~25℃)で、30秒~2分インキュベーションします(サンプルの濁りがなくなれば、溶血は完了です)。
8. 固定剤の添加
キット添付のフィクサティブを250μL加え、 Vortexでよく攪拌します。
9. 洗浄
PBSを2mL加え、 Vortexでよく攪拌します。
400~450×g、5分間遠心し、上清を除去します。
もう1回、繰り返します。
※ 遠心・洗浄のポイント!
10. 測定
PBS 500μLに再浮遊後、測定まで2~8℃で遮光保存し、 なるべく速やかにフローサイトメーターで測定してください。
すぐに測定できない場合は、0.5%パラホルムアルデヒドPBS 500μLに再浮遊し、24時間以内に測定してください。
    • 1テストあたりの抗体規定量
      COULTER CLONE:使用前に5μLに血清加 PBS195μLの割合で希釈し、200μLご使用ください。
      CYTO-STAT:10μL
      OptiClone:20μL
      IOTest:20μLまたは10μL
      必要に応じて、抗体使用濃度検討を行う場合は、規定量をもとにガイドライン(Cytometry B Clin Cytom. 2013 Sep-Oct;84(5):291-308)に従ってください。
    • 白血球数が3~10×103/mm3である検体を用いてください。
      検体の白血球数の調整は、『Ⅱ.試薬・材料および検体』の①ヒト全血の項( 2.検体 )をご参照ください。
    • イムノライズ 1容をPBS 24容で希釈します(25倍希釈、用時調製)。
      1検体当たり希釈液1mL用います。