エクソソーム基礎研究
エクソソーム研究は、これらの小さな小胞が細胞による廃棄物管理のため排出されたものであるという仮説から始まりました。さまざまな実証結果により、現在、私たちは細胞外伝達機能というエクソソーム固有の性質を理解しています。通常、典型的なシグナル経路ではある分子の発信と受信が行われますが、エクソソームは情報を発信する高分子化合物で、生理活性メッセンジャーとして核酸、タンパク質、脂質を輸送します。
この「エクソソーム時代」黎明期では、エクソソームの生物発生説、内包物ソートおよび選択、放出および受け取りの背後にあるメカニズムを解明することが、ほとんどの基礎研究の最重要課題となっています。どのような状況下で、細胞はエクソソームの生成を増加させるのでしょうか。特定の分子が形成されたばかりのエクソソームに効果的にソートされるのはなぜでしょうか。さまざまな細胞がある中で、どのようなルールに基づき、エクソソームは特定細胞に到達するのでしょうか。これらを始めとする質問は現在研究中で、その解答が明らかにされたときには、かつて誤解されていたこの情報伝達物質に新たな光を当てることができるでしょう。
採取元がリキッドバイオプシーであるか培地であるかにかかわらず、エクソソーム研究の信頼性と再現性に欠かせないのが、単離方法です。エクソソームの単離方法は、まるでエクソソームを放出する腫瘍細胞のように、急速に増えています。素早く単離でき、低コストで、キットとなった単離方法は簡単に見つけることができますが、エクソソームを傷付けずに単離できる、最も信頼性の高い方法は、イオジキサノール勾配を併用した分画超遠心分離法です。ほとんどの基礎研究で求められる信用できる結果が必要な場合、超遠心法の専門家を有する信頼できるパートナー、ベックマン・コールター社をお選び ください。