遠心機の安全な取り扱い方法
遠心機は様々な実験で前処理や精製に使用される馴染みの深い装置ですが、シンプルな装置であるがゆえに、誤った使い方をされるケースが多く見受けられます。
遠心機本体やロータ等を正しく取り扱わないと、ロータの事故につながり、装置の復旧に多大な時間と費用を要してしまいます。遠心機の故障により使用できなくなると、計画していた多くの実験が中断され、プロジェクトの遅延に繋がりかねません。このような事故を未然に防止するためには、遠心機を安全に取り扱うための正しい知識と理解が必要です。
本セミナーでは、遠心機ならびにロータの安全な取り扱いに関する重要なポイント、メンテナンス方法、遠心理論とその応用等についてご紹介いたします。
本セミナーの目的は、サンプルや予算の無駄を避け、遠心機/超遠心機を安全かつ長期間使用していただく事です。
ロータの安全な取り扱いには5つのポイントがあります。
・サンプルバランスを正しくとる:
対角位置にセットするサンプルの比重や容量を確認し、施設の基準に従います。
・サンプル密度の考慮:
超遠心機や他の遠心機には密度制限があり、特に1.2g/mLから1.7g/mLまでの範囲に注意が必要です。
・チューブ、アダプタ、ツールの正しい使用:
異なる材質や形状のチューブを適切に使用し、規定量を守ります。
・ロータ、フタ、バケットの正しいセット:
バケットを正しくセットし、ミスフックを防ぎます。
・適切なメンテナンス:
定期的な洗浄とメンテナンスを行い、O-リングやねじ部分へのグリース塗布を忘れないでください。
これらのポイントを守ることで、安全な遠心操作を実現します。