遠心処理におけるバイオセーフティ対策

Take the Risk out of Rotations

生体物質や感染性物質の封じ込めは、生物医学ラボ、微生物学ラボ、バイオセーフティレベルのラボ、ワクチン製造施設において安全環境を維持するうえで不可欠な要素です。遠心処理時に危険なエアロゾルがラボに漏出することを防ぐためには、GLPの観点からも安全な試験実施基準が必要です。

お客さまご自身と取り扱うサンプルの双方を保護するため、そして安全な研究環境を守るために、ベックマン・コールターの遠心機は、ラボウェア、ロータ、遠心機本体の3つのレベルでのバイオセーフティ対策を実施しています。

 

1. 第一段階の保護:ラボウェア

遠心機使用の上で重大な事故は、感染性サンプルの遠心中にチューブが破損し、感染性サンプルがエアロゾルブとして飛散し、人体に暴露することです。BIO C認証のバケットカバーまたはAerosolveキャニスタを使用することで、万が一チューブが破損した場合でもサンプルの漏出を防止します。密封性の高い熱溶着チューブ(QuickSealチューブ)やワンタッチでシールできる OptiSealチューブや、逆止弁を備えたハーベストライナーなども、感染性の高いウィルス分離などに有用です。

Aerosolve Canisters

 

2. 第二段階の保護:ロータ

バイオセーフティに最適な設計がされたロータにより、追加の生物学的封じ込めが可能です。

  • デュアルロックリッドは、サンプルを回収する際にバイオ安全キャビネットに移動する間、ロータをシールされた状態に保つことができます。
  • 固定角およびスウィングバケットロータ用のリッドおよびキャップアセンブリは、高真空環境下で使用した場合、O-リングとともに密封を形成できるようデザインされています。
  • 液体封じ込めにより、万が一サンプルチューブに漏れが生じても、遠心チャンバー内に漏れ出すことはありません。
JA-14-50 Biosafe Fixed Angle
3. 第三段階の保護:遠心機

医薬品グレード(HEPA)の滅菌フィルターを通じて遠心チャンバー内外で空気のろ過を行うことで、遠心処理中に生成する、危険な可能性のあるエアロゾルを最終段階で封じ込め、ラボやスタッフへのリスクを最小限に抑えます。

Optima XPN Standing Ultracentrifuge