校正およびデータ報告形式

パーティクルカウンターの校正については、ISO 11171ではNISTトレーサブルな手順に言及していますが、ISO 4402では、旧式のACFTD方法に言及しています。例えば、ISO 11171での粒径データは「X pro (c)」で表されますが、ISO 4402のデータでは「x pm」で表されます(x=粒径)。ここで留意すべきことは、ISO 11171校正で得られた粒径は、ISO 4402校正で得られた粒径とは異なるということです。

粒径の測定

ACFTDサイズ(µm)

ISO 4402: 1991

NIST-校正サイズ µm(c)

ISO 11171

<1.0

4.0

1.0

4.2

2.0

4.6

2.7

5.1

3.0

5.1

4.3

6.0

5.0

6.4

7.0

7.7

10.0

9.8

12.0

11.3

15.0

13.6

15.5

14.0

20.0

17.5

25.0

21.2

30.0

24.9

40.0

31.7

50.0

38.2

100.0

70.0

ISO技術委員会は、NISTトレーサブルな手法で校正済みの液体清浄度測定器の報告についての改訂手順を採択しました。ISO 4406:1999は、4 µm(c)、6 µm(c)、14 µm(c)を超える粒子の濃度に対応する3つのコード番号を用いています。1999の規格で用いている粒径は、ACFTD校正されたパーティクルカウンターで測定したところ、ISO4406コーディングシステムの粒径(5 µmおよび15 µm)に、ほぼ一致していました。しかし、4 µm(c)については、ACFTD校正手順を使った場合、約1 µmに相当します。

液体の清浄度は現在粒子数0.01~2,500,000個/mLの範囲で3つの値域に特性付けられており、各値域の粒子数は一連の数値コードで示されています。
  • 第1コードは4ミクロンを超える粒子の数を示します。
  • 第2コードは6ミクロンを超える粒子の数を示します。
  • 第3コードは14ミクロンを超える粒子の数を示します。
現在、粒径測定の一次校正は、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)承認の粒径分布をもつ、NIST SRM 2806bの懸濁液 を使って行われています。NISTトレーサブルな二次校正では、一次校正の方法で校正された液中パーティクルカウンターで個別に分析された、ISO MTD懸濁液を使います。濃度限界は、高濃度懸濁液の連続希釈によって判定されます。