AUCを用いた生体高分子の特性評価の概要(英語)
演者
Akash Bhattacharya, PhD, シニア アプリケーション エンジニアRoss VerHeul, PhD, シニア アプリケーション サイエンティスト
概要
超遠心分析法(AUC)は、低分子薬物から高分子の完全なウイルス、小胞や微小粒子に至るまで測定範囲は幅広く、生物学的サンプルの特性評価に使用されている現在最も強力な生物物理学的な分析ツールの1つです。AUCは、NMR、EPR、SPR、蛍光分光法などの手法では必要な分子の標識種やコーティングされた基板を一切使用せず、サンプルは溶液のまま測定することができます。AUCは、分子量と異方性の両方に基づいてサンプルを分離するため、流体力学的な体積に基づいて分子を分離するサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)とは方法が異なります。さらに、サンプルのオリゴマー化や凝集状態の定性的な特性評価だけでなく、相互作用している様々な分子種の定量的な分析にも有用です。
本セミナーでは、超遠心分析法の原理、ならびにOptima AUCに搭載された最新の紫外可視吸光測定計とレイリー干渉計の2つの光学系テクノロジーについて、そして実験の概要と機器のセットアップのやり方についてご説明します。次に、2種類の分析方法(沈降速度法と沈降平衡法)について、サンプルデータをもとに比較しながら、これらの分析を行うメリット、さらにはデータ処理の原理についてもご説明します(後続のWEBセミナーではより詳しく説明します)。最後に、AUCがバイオ医薬品、高分子、ナノ粒子などの研究において、どのような利点があり他の分析技術と補完的であるのかついて焦点をあて、様々なアプリケーションを検討します。
セミナーの目的:
- 超遠心分析法(AUC)の原理と最新のOptima AUCに搭載されているテクノロジーについて学ぶ
- 実験の概要と機器のセットアップ方法の基礎を学ぶ。
- 2種類のAUC解析方法(沈降速度法と沈降平衡法)と、これらの有用性を学ぶ。
- AUCのデータ解析の基本原理を学ぶ。
- その他、AUCがバイオ医薬品や高分子などの研究にもたらす独自の利点などをご確認ください。