全自動クリニカルフローサイトメーター AQUIOSの特徴

高速・高効率・高スループットなフローサイトメトリー検査

働き方改革などで業務時間の短縮が求められる昨今では、効率性は非常に重要な要素です。AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターは、コンパクトでありながらパワフルなパフォーマンスを実現する複数の機能を実装する、簡便・高効率な完全自動装置です。

 

リンパ球サブセット解析

免疫不全疾患の臨床的なコントロールにおいては、白血球サブセットの絶対数を正確に測定し、血液中での個々のサブタイプの割合を知ることが重要です。AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターは、絶対数測定用標準粒子なしで白血球サブセットの解析・計測が可能なシングルプラットフォーム技術(SPT)を実装しています。

 

AQUIOS TETRA試薬

全血中のT 細胞、B 細胞、NK 細胞を同時に同定・計測することができるベックマン・コールターのAQUIOS Tetra 試薬*1,2は、AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターで使用することにより、信頼性および精度の高い結果が得られることが実証されています。
AQUIOS Tetra-1 およびAQUIOS Tetra-2+ は体外診断用です。AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターでのTetra-1 の使用は、WHO(世界保健機関)の体外診断検査モデルリストにも収載されています。

FITC PE ECD PC5
AQUIOS Tetra-1 CD45 CD4 CD8 CD3
AQUIOS Tetra-2+ CD45 CD56+16 CD19 CD3

*1:T 細胞サブセットキット、白血球キット AQUIOS Tetra-1 T 細胞サブセットパネル, 体外診断用医薬品, 認証番号228ADEZX00068000
*2:T細胞キット AQUIOS Tetra-2 T 細胞・B 細胞・NK 細胞パネル, 体外診断用医薬品, 認証番号228ADEZX00069000

 

高度なゲーティングアルゴリズム

ベックマン・コールターは、相対的な細胞体積として、Electronic Volume(EV)と呼ばれるパラメータを採用しています。
AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターは、このパラメータを使用し、2 パラメータゲートつまりEVと側方散乱光との対比を使ってリンパ球をゲートします。リンパ球サブセット分析ゲーティング戦略にEVを加わえることで、測定速度とのバランスを保ちながら、白血球の純度と総回収量が向上しています。

 

バーコード付き試薬

AQUIOS 試薬には一つ一つ異なるバーコードが付けられており、これを使って、試薬タイプ、ロット番号、コンテナ番号、使用期限、試薬残量の認識とトラッキングを行います。システムによって、試薬の使用はサンプルの処理時にモニタリングされます。

 

自動サンプル調製

サンプルの染色・インキュベート・溶解は、96 ウェルマイクロプレート内で行われます。カタログアプリケーション(リンパ球サブセット測定など)の場合は、AQUIOSソフトウエアがサンプル識別コードを検査依頼と自動マッチングし、適切な検査プロトコルを自動で立ち上げます。直感的に操作できるソフトウエアのインターフェースに、それぞれのサンプルが現在プロセスのどの段階にあるか、結果が出るまでどのくらいかかるかが表示されます。

 

パイプラインサンプルの処理

この技術(特許出願中)は、二つのマルチタスクプローブを使用し、時間のかかる、非効率的なサンプルバッチ処理を排除します。サンプルのセッティング後、約20 分で最初の結果が得られます(Tetra-1またはTetra-2+ で計測)。2 検体目から約2 分ごとに結果が得られます(Tetra Combo で計測)。

 

カセット式オートローダー

オートローダーは、様々なサイズの採血管に対応しています。一度に最大40 本まで処理可能で、連続・ランダムでの導入と回収ができます。システムに内蔵されたバーコードスキャナで、サンプルのトラッキングを行います。サンプルID は検査リクエストと一致しているため、サンプル処理のどのプロセスにおいても、患者情報へのアクセスが容易です。STAT サンプル、オープンバイアル、通常サイズ以外のチューブは、シングルチューブローダで対応できます。潜在リスクを有する生体由来物質への暴露を最小限に抑制AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターはキャップピアシング方式を採用しているため、検体を開栓する必要がありません。採血管のまま機器へセットするだけで測定できます。

 

包括的な精度管理

バーコードによるトラッキングで、完全かつ審査が容易な監査トレイルが作成されますので、QC 記録や試薬ログを手作業で記入する必要はありません。QCに不備がある場合は、テキストメッセージや電子メールでオペレータに警告が発出されます。

 

完全双方向のLIS 接続

AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターは、追加のワークステーションやミドルウエアを使わずにLIS(Laboratory Information System)に接続できます。検査リクエストを自動検索して検査結果を送信するので、手作業でのワークリスト作成やダウンロードは不要です。

 

遠隔診断ツール BeckmanConnect

AQUIOS 全自動クリニカルフローサイトメーターは、機器やソフトウエアの問題の発見、傾向分析、解決をオンラインで行うベックマン・コールターの遠隔診断ツールBeckmanConnect に接続可能です。これにより、ダウンタイムを最小限に抑え、検査室の生産性向上をお約束します。

 

多くの検査室で、全ての検査のうち、ルーチンのフローサイトメトリーが大きな割合を占めています。そして、ルーチンのフローサイトメトリーは、正しくセットアップすれば、利益に大きく貢献することができます。処理時間の短縮と精度の向上が可能なシステムは、検査室の効率性を上げ、それによって得られる収入を増やすことができる貴重な機会を提供します。
当社では、お客様の検査プロセスについて、詳細なワークフロー解析をさせていただくことが可能です。AQUIOS の導入で、検査室がどのように改善するかを、ぜひ一度ご覧ください。