ロータからチューブやアダプタを取り出すのに苦労していませんか?
汎用の多本架遠心機および高速冷却遠心機では、特別な道具は必要なしにロータから遠心チューブを取り出すことができます。ところが超遠心機ではほとんどの場合、チューブの最上部までロータの穴に入って密着している構造なので、そのチューブを取り出す時には何らかの道具が必要です。そのため、ベックマン・コールターでは各種チューブ毎に専用の引抜工具をご用意しています。 また、超遠心機ロータに使用するアダプタ類にも、それを取り出す時に必要な工具があります。 今回は、合わせてそれらをご紹介いたします。
PCボトルアセンブリ用の引抜工具
超遠心機の固定角ロータで最も使用されているチューブがPCボトルアセンブリです。
このチューブをピンセットで取り出そうとして苦労されている場面を見かけることがありますが、専用の道具を使えば、チューブキャップを傷つけることなく、楽に取り出すことができます。

赤のアルミキャップのPCボトルアセンブリ用です。
Type 70 Ti / 50.2 Ti / 45 Tiなどがこれにあたります。
製品番号:878133

黒のプラスチック(ノリル)のPCボトルアセンブリ用です。
Type 90 Ti / 70.1 Ti などがこれにあたります。
製品番号:335381
OptiSealチューブやQuickSealチューブ用の引抜工具
主に固定角ロータ、垂直/近垂直ロータで使われている肉薄のシールチューブが、OptiSealチューブ や QuickSeal チューブです。

これらのチューブは首の部分が細くなっており、そこを専用工具でつまんで取り出します。この工具の先が円弧の形になっているので、よくグリップするのです。
製品番号:361668
オープントップチューブ用の引抜工具
固定角ロータでチューブキャップを装着した肉薄オープントップチューブを使う場合の引抜工具です。
また、ステンレスチューブも同様のチューブキャップを使用しますが、やはりこの引抜工具が必要です。

チューブキャップ中央にねじ穴が開いており、そこにねじ込んで取り出します。
製品番号:301875
続いてアダプタ類の引抜工具を紹介いたします。
スペーサ用の引抜工具
OptiSealチューブやQuickSealチューブをロータの穴に入れた後に上に被せて使い、肩口が潰れないようにするために用いるアクセサリをスペーサといいますが、その上部にねじ穴が開いているタイプのスペーサを取り出す時に使用するものです。

アルミ棒の先にねじが切ってあり、この部分をスペーサの穴にねじ込んで取出します。
製品番号:301875
コニカルアダプタ用の引抜工具
スウィングロータには円錐底のチューブが設定されており、このチューブを使うためには円錐底にするためのアダプタが必要です。このアダプタはバケットの底に入れるために、その取り出しには専用の引抜工具が必須です。
金属棒の先にゴムがついており、この部分を押し付けると、吸盤のような役割になってコニカルアダプタを取り出すことができます。
製品番号:301875
今回ご紹介した専用の工具を是非お使いください。実験作業が楽になるばかりでなく、ロータや消耗品の寿命を延ばすことにもつながるはずです。
トピック
- Webサイト活用術
- 遠心機の基礎知識/歴史
- 遠心機/分析用超遠心機
- ロータの種類と使い分け
- 遠心分離法
- 遠心条件の計算
- チューブ/ボトル/サンプル回収アクセサリ
- 安全性に関わるサンプルの配置や注意点
- メンテナンス
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