チューブスライサーとはどんな時に使いますか?

超遠心によるリポタンパクの分画は、「分画遠心法 (浮上分画法 floating) について -遠心分離法 その2-」でご紹介したように血清と密度調整液(NaClやNaBrの溶液)を混和したものを超遠心して、最上層に浮上させた分画を採取または取り除くことになります。
例えば下の図では、遠心によってVLDLとカイロミクロンを密度調整液の上に浮上分画させています。この後、LDLやHDLの定量をするためには、まず上層のVLDLとカイロミクロンを取り除く必要があります。しかし、特にカイロミクロンは付着性のある脂質のためにピペットなどできれいに取り除くのは難しいことです。
最も確実な方法は、チューブごと切除して上層を取り除くことです。

 



遠心後の血清サンプル     チューブスライサー(肉厚チューブ用)

 

ここで活躍するのが、チューブスライサーになります。
遠心後の肉厚チューブをチューブスライサーにセットし、チューブエレベーションノブを回してチューブの高さを調節し、スライスする位置を決めます。そしてブレードノブを静かに回転させると、ブレードが簡単にチューブに入ってゆき、スライスすることができます。この時にはブレードは上層と下層の間にあります。ここで分離したサンプルをコンタミなく採取するために大切なことは、ブレードを入れた上層から液漏れしないことです。上層のサンプルを採取しチューブの断片を取り除いてから、ブレードを戻して下層のサンプルを採取します。
これらの事が確実にできるのがチューブスライサーなのです。
これもベックマン・コールターの優れもの遠心機アクセサリーですね。



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