ナノ粒子の研究において考慮すべき点
"考慮すべき点:細胞外小胞研究"
"① 細胞外小胞を分離する技術"
私たちのラボでは、様々な手法を使用して細胞外小胞を分離しています。超遠心機、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)などです。そしてMISEV のガイドラインで推奨されている様々な方法を使用して特性評価を行っています。
その方法の1つは、分離された細胞外小胞のサイズと濃度を確認するためのナノ粒子トラッキング解析です。また、電子顕微鏡を使用して、分離した小胞の形態と調製の質を調べます。また、コンタミネーションした細胞外小胞サンプルを分離していないことを示しますために、テトラスパニンやESCRTなどの細胞外小胞マーカー、そしてタンパク質夾雑物のウエスタンブロッティングも行います。
そして、最後にナノスケール フローサイトメトリーも使用します。これにより、細胞外小胞をさまざまな細胞外小胞マーカー用の抗体で標識することができ、非常に定量化可能なハイスループットのデータと結果が得られます。
"② ウエスタンブロット VS ナノスケール フローサイトメトリー"
ナノスケール フローサイトメトリーは、様々な膜貫通タンパク質と細胞外小胞マーカーを調べることにより、細胞外小胞の異なる集団を分析するのに最適です。
したがって、細胞外小胞を分離したら、相補的な方法を使用して特性を評価することが重要です。
その方法の1つが、ナノスケール フローサイトメトリーです。これにより、複数の細胞外小胞膜貫通タンパク質を同時に調べることができ、そして、それはサンプル内の異なる細胞外小胞集団を検出することができます。また、より高レベルの定量分析を行うこともできます。
特性評価の2つめの方法は、ウエスタンブロットを使用することです。これにより、細胞外小胞マーカーやエクソソーム産生に関与するescrtに対する小胞内抗体といったフローサイトメトリー用の抗体が結合しにくい細胞外小胞マーカーを染色できます。
また、MISEVガイドラインで述べられているように、さまざまなオルガネラからのタンパク質(ミトコンドリア、小胞体、リボソームタンパク質など)などのタンパク質夾雑物が含まれていないことを示すことも重要です。そして、前処理時に複数の細胞外小胞マーカーとともにそのようなタンパク質の混入がないことをウエスタンブロットで示すことが重要です。
両方の方法を一緒に使用することで、細胞外小胞の前処理が実際にどのようにであったか全体像がわかります。