粒度分布測定原理
主な粒度分布測定原理
| 画像解析法 | コールター法 | 遠心沈降法 | レーザー回折 散乱法 |
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|---|---|---|---|---|
| 測定粒子径の 定義 |
相当径 | 相当径 | 有効径 | 有効径 |
| 円面積相当径 など |
球体積相当径 | ストークス径 | 回折散乱径 | |
| 入力パラメーター | 不要 | 不要 | 試料の密度など | 試料の屈折率 など |
| 測定物理量 | 粒子1個1個の投影面積と形状 (画素数) |
粒子1個1個の 体積 (電圧) |
沈降速度。 球と仮定した粒子の沈降速度と照合 (吸光度など) |
回折散乱パターン。 球と仮定した粒子の回折散乱パターンと照合 (散乱光強度パターン ) |
| 粒子形状の影響 | ややあり | なし | あり | 非常にあり |
| 機器較正・ キャリブレーション |
- | 可能 国際標準物質あり |
不可 (補正) |
不可 |
| メーカー間差 機種間差 |
ややあり | なし | ややあり | あり |
| 基本粒度分布 | 個数基準、 面積基準 |
個数基準、 体積基準 |
重量基準 | 表面積基準? |
画像解析法
個々の粒子の面積(2次元)を直接計測して、相当径を測定する。
一般的に、画像解析法は、長さ(一次元)を測る顕微鏡法(目視法)よりも、多くの粒子数を計測し、客観的な指標で粒子画像(2次元)を解析できる。粒子の形状を解析可能で、屈折率の影響を受けない。
精度の高い粒度分布を得るには、測定粒子数が数万個以上は必要。フロー方式は、短時間で多くの粒子の測定が可能である。面積測定法なので、球状以外の試料は粒子の向きによる誤差を必ず生じる。粒子径の小さい方の測定範囲では、フォーカス(ピンボケ)の影響による誤差も生じる可能性がある。
コールター法(電気的検知帯法)
個々の粒子の体積(3次元)を直接計測して、相当径を測定する。キャリブレーションが可能である。非常に高い正確さ、精度、分解能を有する。
形状、色、屈折率、密度、通過方向の影響を受けない理想的な粒子計測法である。アパチャー(細孔)を利用し、その径により、測定範囲が決まる。アパチャー(細孔)を交換して、測定範囲を変更する。
精度の高い粒度分布を得るには、測定粒子数は、数万個以上は必要。計測は、通常数秒で完了。
測定範囲が狭いので、分布幅の広い試料は不適。電解質入り分散媒(例、食塩水、電解質入りイソプロピルアルコールやMEK)に試料を分散させる必要がある。
遠心沈降法
液相中の粒子群の沈降状態を吸光度などから計測して、球と仮定して導かれたストークスの式などと照合し、有効径(ストークス径)を求める。計算には粒子密度、分散媒の粘性などの入力が必要。
形状の影響を受ける。測定に時間がかかる。 微小粒子になると、拡散現象による誤差が大きくなる。
レーザ回折・散乱法
粒子群の複雑な回折散乱パターンを角度の異なる複数の検出器で計測して、球と仮定して導かれたMie散乱理論と回折理論から作られる理論的回折散乱パターンと実測回折散乱パターンを照合し、有効径(回折散乱径)を求める。計算には試料の屈折率などの入力が必要。照合する方法には、対数正規分布やロジンラムラー分布関数に当てはめる従来のアルゴリズムと、新たに開発されたマトリックス(逆行列)法によるアルゴリズムがある。メーカー間差や機種間差が大きい。較正ができない。
形状の影響を受ける。針状試料は不適。
<試料の屈折率の影響に関して>
レーザ回折・散乱法の重要なファクターである屈折率は、その値を変更すると、粒子径や粒度分布が変化する。液体に関しては各種文献、資料に、屈折率が記載されているが、粒子を構成している物質(固体)に関しては充分とは言えないのが現状である。また混合されている試料や、複数の成分で構成されている粒子に関しては、屈折率が決定できない。
その他の粒度分布測定原理 サブミクロン以下を測定する原理として、動的光散乱法と超遠心沈降法などがある。動的光散乱法は、散乱強度のゆらぎなどから拡散係数を、超遠心沈降法は、沈降パターンの経時変化データからLammの方程式を用いて沈降係数と拡散係数を求め、有効径を求める。溶媒の粘度などの入力が必要。
参考 測定原理の違いによる精度と分解能の違い
