CD85j (ILT2) 抗体

CD85j抗原(ILT2)は、ヒト第19染色体に存在する Immunoglobulin (Ig)-like transcripts (ILT)遺伝子ファミリーの分子です(サブファミリーの番号は、染色体上の順序を示しています)。ILT2は110kDaの膜貫通糖タンパク質で、NK細胞やT細胞の細胞障害及びサイトカイン産生の抑制に関与するNKレセプタです。ILT2は、Leucocyte Ig-like receptor (LIR)-1、Monocyte / Macrophage Ig-like receptor (MIR)-7としても知られています。細胞外領域に4個のIgSFドメイン、細胞内領域に4個のITIMモチーフがあります。骨髄系細胞とリンパ系細胞の両方がILT2を発現しています。リンパ系細胞では、NK細胞、T細胞サブセット、全ての末梢血B細胞がILT2を発現しています。単球、マクロファージ、樹状細胞もILT2を発現しています。CD85j分子のリガンドは、非古典的クラスI分子であるHLA-G分子、HLA-Aの特定のアレル及びB遺伝子座、ヒトサイトメガロウイルスの遺伝子産物UL18(HLAクラスI分子ホモログ)です。CD85jの抑制作用は、主としてNK細胞とT細胞で調べられています。NK細胞では、ILT2がHLAクラスI陽性の標的細胞の細胞溶解を抑制します。T細胞では、ILT2はシグナル伝達とT細胞の活性化を抑制する細胞内応答の両方を抑制します。


Clone: HP-F1 Isotype: IgG1 Mouse

製品モデル