CD300a (IRp60) 抗体
CD300a(inhibitory receptor protein:IRp60)は、すべてのヒトNK細胞に発現する60kDaの細胞表面分子です。この分子はヒト17番染色体のq25領域のIRp60遺伝子にコードされ、 細胞外には免疫グロブリンV領域様ドメインと疎水性の膜貫通領域、細胞内領域には抑制機能に関与するITIMモチーフを有する、 O型糖鎖、N型糖鎖ともに富む免疫グロブリンスーパーファミリー (Ig-SF) に属します。 リガンドはまだ明らかになっていませんが、HLAクラスI分子は認識していないようです。分子がクロスリンキングされると、SH2含有フォスファターゼであるSHP1とSHP2が動員、活性化され、チロシンリン酸化タンパク質の脱リン酸化によって活性化シグナルカスケードが遮断されます。E59.126モノクローナル抗体によるIRp60分子のクロスリンキングで、NK細胞のナチュラルキラー活性のほか、HLAに特異的、もしくは非特異的な様々な活性化レセプタを介して誘導されるNK細胞の細胞障害活性が強く阻害されます。Irp60は、T細胞サブセットや単球、顆粒球にも発現していることから、免疫応答の調節において、より一般的な役割を担っているものと思われます。
Clone: E59.126 | Isotype: IgG1 Mouse |
E59.126抗体は、フローサイトメトリーもしくはウェスティンブロッティングによるIRp60の分析に用いられています。 |