CD207 (Langerin) 抗体

CD207(Langerin)は、真皮や粘膜に分布する未熟樹状細胞(DC) のサブセットであるランゲルハンス細胞(LC) に選択的に発現するとされています。CD207は、主にN型糖鎖が付加した40kDaのタンパク質で、ジスルフィド結合を含みません。発現はランゲルハンス細胞系統に限局し、表面膜状及び細胞質内の両方に認められます。複数の研究結果から、CD207がLCフェノタイプ獲得に対して特異的なマーカーであることが示唆されています。LCの成熟に伴い、CD207発現が低下します。CD207は、MHC Class II 経路への抗原輸送には関与しませんが、抗原の捕獲には重要である可能性が示唆されています。CD207は、表皮及び気道上皮に限局して存在します。CD207は、末梢血、リンパ節、または胸腺から単離した精製DCには検出されません。GM-CSF及び TNF-α存在下で培養した臍帯血CD34+細胞より得られた CD1a+ DCでは、培養8日から12日の間にCD207が発現します。 GM-CSF 及び IL-4と共に培養した末梢血単球から得られたDCは、CD207を発現しません。


Clone: DCGM4 Isotype: IgGI Mouse

DCGM4抗体は、LC系統の未熟DCを染色します。細胞質内及び表面膜の両方に染色が認められます。 DCGM4抗体は、CD207リガンド様の作用を示し、 37°Cで20分以内に急速なエンドサイトーシスを惹起します。この抗体は、共焦顕微鏡による細胞内蛍光分析でも使用されています。 DCGM4抗体は、血液中の CD1a+/CD11c+DCサブセットのLCへの分化や乳がん組織へのDCの浸潤を調べる目的でも使用されています。

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