CD160 抗体

CD160分子 (BY55 抗原) は、181アミノ酸で構成される27kDaのグリコシル‐フォスファチジルイノシトール(GPI) 結合型糖タンパク質で、免疫グロブリン様ドメインを含んでいます。この分子は、2箇所のN結合型糖鎖付加部位に加えてシステインに富む(成熟ポリペプチド6残基)ことから、分子内あるいは分子間のジスルフィド結合によって多量体を形成し、細胞表面では80kDaのジスルフィド結合多量体として発現していると考えられます。 CD160の mRNA発現やフェノタイピングの検討結果では、この抗原の発現は、循環血中では細胞障害性T細胞とNK細胞、組織中では腸管上皮内リンパ球に限定しています。末梢血のCD160+細胞は、その大半がHIV感染症で有意な減少のみられるCD3 TCRγδ+ NK細胞、残りはHIV感染症で有意に増加するCD3+ CD8++bright T細胞で構成されています。骨髄では、CD160+細胞は成人末梢血より少ないものの、末梢血と同様の細胞集団で構成されています。臍帯血では、CD160+細胞はユニークな CD3 TCR NK細胞で占められ、その80%がCD56+です。CD160分子は、古典的及び非古典的MHCクラス I 分子のリガンドです。CD160によるMHCクラスI 分子のライゲーションは、末梢血の活性化T細胞に限局した副刺激シグナルをもたらし、CD28を増強または代替する活性化経路であることが示唆されます。この経路は、腸管上皮内リンパ球など、CD28発現を欠くメモリーT細胞にも共通していると考えられます。


Clone: BY55 Isotype: IgM Mouse

BY55抗体は、当初は末梢血の細胞障害性リンパ球のみに発現する80kDaの新しい細胞表面分子に反応すると報告されていました。この抗体は、CD160分子のMHCクラスI分子への結合は阻害しません。

製品モデル

関連資料

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