免疫学(再生医療)のためのフローサイトメーター



幹細胞研究 ヒトES細胞/iPS細胞

ヒトES細胞/iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、万能細胞として注目を集め、その将来性が大きく期待されて、再生医療がクローズアップされています。また、創薬スクリーニングやテーラーメイド医療など、多方面での応用が期待されます。ES細胞/iPS細胞は、in vitroで未分化を維持したまま無制限に増殖できることが大きな特長であり、その後、神経細胞、心筋細胞、血小板、角膜上皮細胞、様々な種類の細胞に分化させることが可能です。

新型万能細胞として注目を浴びたiPS細胞は、当初、皮膚細胞などの体細胞に4種類の遺伝子を導入し作製しました。その後、安全性を高めるため、様々な作製法が発表されました。細胞移植した場合、未分化なiPS細胞が残っていると、腫瘍になります。慶応大学の岡野教授らは、神経幹細胞を50万個移植する場合、含まれる未分化な細胞を0.01%の50個に抑えれば、腫瘍ができにくいことを突き止めました。安全性の評価が実用化に向けて重要課題です。 高速型フローサイトメーターは、100万個の細胞を数十秒で測定が完了します。0.01%でも、高い精度の測定ができます。

表2.存在比率(陽性率)と測定精度と測定細胞数